「神の摂理」を相手にした戦いはまだ続く
○MYベストシーン
お前を助けたくて、この世界線に辿り付いたんだ。
そんなまゆりまで因果の環から外れたら、
俺はなんのためにこの世界を選んだのか…
○β世界のいきつく先…
こことは違う世界線で、
タイムマシンに運命を翻弄される人達を見てきた。
俺自身もそれに巻き込まれて、
なにもかも無力だってことを知った。
この世界の構造の前では、人間はあまりにも無力だ。
俺たち人間が手を出していい領域じゃない。
それに触れれば、俺たちは残酷な罰を受けることになる。
主人公、岡部倫太郎が
ラボメン達の夢と紅莉栖の命を犠牲にして掴んだ世界線。
もう世界線を勝手に変えてはいけない
そう誓った世界線。
この目で、ズタズタにされていく母さんを見た。
この全身で、母さんの生温かい血を浴びた。
しかしその世界線の行き着く先は地獄
数十年後には世界中を巻き込んだタイムマシンを巡る戦争が始まる…
まゆりが無事か確かめるために、
ここまで生き延びてきたと言っても過言じゃない。
俺は、まゆりを助けるために、
α世界線をなかったことにしたんだ。
まゆりだけは、無事でいてもらいたかったんだ。
本編では未来から来た鈴羽が概要だけを語った部分を
本作ではガッツリ体験することができる。
今度こそ、俺は絶対に諦めない…!
たとえ、何十回、何百回ダメだったとしても…何千回、
何万回、何億回と挑んで、何もかもすべて救ってみせる。
鈴羽もまゆりも…そして、紅莉栖もだ!
一度諦めてしまったシュタインズ・ゲートへの道。
それをもう一度目指そうと抗い始めるオカリンの姿に…
たぎらずにはいられんッ(゚∀゚)!
○新たなキャラによる世界の拡張
本作から登場するキャラクター達。
全員に役割があってとにかく面白かったッ!
むき出しの情動を隠そうとして、
とっさに嘘をついたりするのよ。
他人だけじゃなく自分自身にもね。
キーキャラである比屋定真帆はもちろん。
だが、特に面白い役割を果たしていたのが、
まゆりの友達であるフブキ
彼女はリアルな夢として違う世界線の出来事を見ることができる…
世界線変動の観測を行えるリーディング・シュタイナー
その特別な能力は主人公、
岡部倫太郎だけの力ではないということに気付かせてくれた。
平和な日本が一睡の間に戦時中に変わる…
世界線の変動により困惑している人達が数万人いた事実。
決してオカリンだけが特殊な人物ではないのだ。
タイムマシーン戦争が多くの人達に影響を与えている
それを実感させてくれたキャラクターであり、
スケールの大きい話であることを実感した。
○新キャラの犠牲となったのだ…
だが新キャラの登場で犠牲となったキャラも…
プレイ前に比翼恋理のだーりん
線形拘束のフェノグラムを遊んでおいたボクっ!
ラボメン達についての予習、バッチリで挑んだ本作なのだが…
正直、一部のラボメンが空気扱いすぎるッ!
特にルカ子ッ!
見せ場なく本当に犠牲になった。・゚・(ノ∀`)・゚・。
そして最近魅力に気付いた、フェイリス
彼女に関しては金銭面の援助というATM女扱い…
ルカ子よりは登場していたが好きなキャラなだけに残念…
(ダルは大活躍しイケメン化したというのに…)
○良心的な分岐システムなのだが…
本作のルート分岐はとにかく簡単ッ!
あからさまな分岐ポイントがあるので、
攻略を見なくとも全エンディングに行き着けるだろう。
ロボノのクソ分岐システムに比べればとても良いんだが、
シュタゲは日々の細かいメールのやり取りが光る作品。
あのメールのやり取りがあって辿り付いた世界線
そう思える演出があったので正直、気に入っていた。
本作はラボメン達とラインでやり取りができる。
しかしほぼ意味がないおまけ要素というのは少し残念…
○マッドサイエンティストが吐き気を催す悪
本作のキーとなる「Amadeus」
生前の紅莉栖の記憶データから作成された人工知能。
このAmadeusを巡るあらゆる組織の思惑に巻き込まれていくのだが…
近い将来、記憶データを君の脳にDLして、
回復させる事も出来るからね。
・精神崩壊を起した人間もバックアップデータで回復。
何度でも精神的な拷問が実現できる…
・特殊技能を得た兵士の記憶を全兵士へインストール
怖すぎッ!マジはんぱねぇッ!
えげつないことを考えさせたらピカイチだな…この会社の作品は…
そして他人の脳に別人の記憶を移植
人間一人を作り直すという狂気っぷり
恐怖の演出面に関してはもはや流石としか言えないッ!
ちなみに一番ゾクっときたのは…このシーン。
ビックリ画像とかじゃなくこの不気味さで
背筋をゾクゾクさせてくるんだがら本当にスゴイ…
○OPかと思ったらEDだった…
俺はひとりで、何もかも
背負ってると、勘違いしていたんだな…
周りのことが、見えてなかったんだな…
まゆりだけじゃない、俺の近くには、
たくさんのラボメンたちが、いるのにな
本編がとにかく綺麗にまとまっているのがシュタゲ。
結末を知っているのでこうなることは分かっていたが…
True Endから滲み出る
「俺達の戦いはこれからだ」感…
「面白くなってきたー」とテンションアゲアゲで
流れたムービーがEDムービーという…
この行き場のない高揚感…
「このもの足りなさはいますぐ本編を遊ぶんだッ!」
ということなのだろうか…
とにかくTrue Endの「コレで終わり!?」感がハンパないッ!
○総評
Bランク
最後のあっさり感で損した作品…
クリア後の余韻は全くない…
そして続編というより、あくまで補完作品という感じ。
誰も自分を必要としていないし、
自分より優れた人間が現れれば、
すぐにその人が自分の居場所を奪ってしまうと考えている。
それを繰り返して、いつかどこにも
自分の居場所が無くなったらどうすればいいのか。
しかし科学アドベンチャーシリーズの中で一番題材が面白かった。
本作のキーとなる「人工知能」
将来的に期待されている分野なだけあって
本作の物語が決して絵空ごとではないと感じる…
そう遠くない未来で実現されるであろう人工知能
その技術の便利さと怖さを垣間見れ
とても興味深い話で熱中してプレイできた一作。
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