そんな働き方で大丈夫か?
○MYベストシーン
雇用は社会における安住の場では決してありません。
企業とは多かれ少なかれブラックなものです。
なぜなら、私たちが自由であることを
制限するという本質をもっているから。
「プロになれ」とは、安住先を求めてはならない
という自覚を求めるメッセージです。
○概要やいきさつ
サブタイトルは労働法の限界と、これからの雇用社会
著者は大内伸哉さん。
神戸大学の教授で労働法を専攻されているようで、
本書も労働法についてがメインとなっている。
僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?を前に読んだので、
これからの雇用についてさらに考えたいと思い手に取ってみました(σ゚∀゚)σ
○フリーランスとは「請負」
自らの労働力を企業にゆだね、指揮命令に従う働き方、雇用。
広範な人事権に服することが、雇用で働く労働者、正社員の特徴。
一方、請負は、働いた仕事の結果に対して報酬が支払われる契約。
何時間働こうが、結果が出なければ一文にもならない。
しかし働き手は注文主の指揮命令を受けない。仕事の注文で命令を受けるかも知れないが、
それは働き手を自由に使えるというわけではない。
僕は「請負」という働き方も窮屈なものだと感じている。
注文主の命令に従う便利な請負となったら終わりだ。
誰からも指揮命令を受けないというのは無理があると感じる。
それができるのはよっぽどスキルやブランド価値のある人だけの働き方だ。
普通の人は仕事なんて選んでられない。
仕事を選べる自由はあるだろうが、それでは食べていけない。
独立したとしても完全自由な働き方は難しいだろう…
そう思うとまだまだ正社員の方がメリットは高いのではないだろうか。
○労働法の歴史は浅い
日本で解雇を制限する規定が法律ではっきり定められたのは03年。
だから労働法は一瞬で大きく変化する可能性が高い。
ルール変更で慌てないようにしなければならない…
日本の雇用はハードだ…
○解雇規制の緩和はまったなし
企業の経営悪化は労働者の責任ではありません
だから整理解雇は厳しく制限されていた。
正社員をクビにするのは難しいから、調整役として非正規が増えた。
そんな非正規の派遣切りが難しくなった今、
新たに限定正社員の枠をつくる。
ユニクロのファーストリテイリングが、
1600人の契約、パート社員を限定正社員とすると報道されていた。
職種限定、勤務地限定の正社員とするらしい。
しかしコレも多様な働き方の受け皿の一つにすぎない…
いくら正社員だと言っても、メリットは少ないと感じる。
まず社員として育成をしてくれない可能性は高い。
そして勤務店舗が潰れれば、配転を望まない限定正社員は辞めさせられる。
限定されている範囲で企業が解雇回避努力をすればリストラは可能だから。
限定正社員は自己の雇用保障の範囲も限定させてしまう
と把握しておかねば足元をすくわれる…
○ホワイトカラーの残業代はなくなる
現在、プロフェッショナル労働制を
日本も導入しようとしている。
欧米のホワイトカラー・エグゼンプションと
同じようなものらしい。
アメリカのホワイトカラー(事務・管理職)は自己管理の下、労働を行っている。
自分の判断で仕事を進め、給料も成果給的な要素が強いようだ。
自立性の高い仕事内容ならばいい制度だろう。
プロとして働く人にとっては労働時間制度は邪魔な存在だからだ。
しかし「名ばかり管理職」やサービス残業を
法律的に認めてしまうのはいかがなものか…
悪用する企業が増えれば、
法律による手厚い雇用保障や給料保証のメリットが薄れる。
そして自立性があり、結果を出せる社員だけが求められる…
そんな雇用社会に移行しつつあるのだろうか…
日本の雇用社会はマジでハードすぎる!
○転職は自分の価値を知ることから
転職の第一歩は、自分の市場価値を明らかにすることです。
私のスキルを買えば、「お得ですよ」
ということを相手企業に分からせる。
お得ですよでも値引き競争をするのではない。
それなりの給料は頂きますが、
給料分以上の貢献をしますよという意味。
エンゼルバンクで言われていた、自分の市場価値のチェック。
最低限どの企業でも必要なスキル(社会人としてのマナーや常識)
専門的でどの企業でも通用するスキル
業界蓄積される知識やスキル。
基本は凡庸なスキルと結果。
市場価値を無視した転職は避けるべきか。
○仕事の需要を見極める
正社員としてプロの仕事をしていくためには、
いま現在、需要のある仕事をみているだけでは不十分。自分がどの分野でプロとして働いていくのかを、
あらかじめ戦略的に考え、周到に準備してきた者しか勝ち得ない。
特にITの進化により働き方は大きく変化している。
アウトソーシング、ロボットの進化などで仕事はどんどん減っている。
自分は「何が」したいのか、そして「何が」でききるのかを見据えておかねば(‘A`)
○総評
Bランク
書いてる内容には納得ですが、具体的な部分はイマイチ。
しかしこれから新入社員として働く僕にとっては気を引き締めてくれた一冊。
企業はすべての正社員を育成できなくなる可能性が高まっている。
しかし今後は、そういう人たちは就労機会からあぶれてしまうおそれもある。
僕らの世代は過酷な世代だと言われているけど、
まだ正社員としての旨味は残っている。
その旨味の部分が無くならない内に、自分のものにせねばな(`・ω・´)
社会人としてのマナーや常識は、会社からしっかり学んでこよう!
四月からの研修が鬱でしたが、少しヤル気でました(`∇´ゞ
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