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平成監獄面会記

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〇MYベストシーン

画像平成監獄面会記

自分が心失者になった場合に安楽死するのは人間としての義務であると考えております。
両親、恋人、友人が意思疎通ができない状態になれば、もちろん悲しいですが、
仕方がないこと、受け入れなくてはならない現実と考えます。

やはり、植松は決して身勝手な人間ではない。
自分なりの正義を命がけで貫こうとしているのだ。

〇概要

著者:片岡健

新旧様々な事件を取材しているフリーライター。

あの事件の犯人達の素の声を見てみたいと手に取ってみた…



〇仇討ちが人生の目的に

仇討ちをすれば自分は死刑になり、両親や妹にも辛い思いをさせてしまう。
日本では大きな事件が起きると、犯人本人だけでなく、その家族も社会の批判にさらされます。
そうなるのを少しでも避けるため、家族との関係を薄くしておこうと考えたんです。

自分に仇討ちできるのか!?と一抹の不安を持っていたので、自分自身の退路を断ちきることにしました。
金は全て使い、ローンは借りられるだけ借り、家財は全て処分することにしたのです。

元厚生事務次官宅連続襲撃事件の犯人、小泉毅

報道時は人間関係の希薄さ、貧困による社会への不満に対する犯行のようにも書かれていた。
しかしそれは全て仇討ちという目的がブレないよう意図的に作り出した状況だったとは…

30年以上も仇討ちを夢見た男の覚悟にゾッとしてしまう。

〇私はマモノを×したという主張

私の人生は、一言でいって、幸せでした。
人生に後悔や未練を残さない為に、やりたい事を好きなだけ、やってきたので、大変満足しています。
多くの人が自分の人生の夢や目的を前にして挫折し、何もできずに一生を終えていく中、私が自分の人生の目的を実行できた事は大変うれしく思います。

生まれ変わったら、またマモノを次々に×すつもりなんですよ。

署名収集サイトなどで動物愛護人、1500人から支持された小泉氏。
小泉氏に強い共感を示す人は社会全体から見れば少数派だ。
しかし小泉氏と善悪の基準を同じくする人がいる。

人間が身勝手に動物を×す。だから自分はそんなマモノを×す

そんな社会に対しての訴えに彼は成功したのだ。
小泉氏にとって人生は空しいものでも、不幸なものでもなかったという主張は考えさせられる…



〇人類のための犯行

意思の疎通をとれない方々は安楽死させるべきだと思います。
人に迷惑をかけ、物資や食糧、マンパワーを社会から奪っている不幸の源。
意思のとれない方々のことは、人間だと思っていませんので。
自分はやまゆり園で働き、そのことを知りました。

相模原知的障害者施設殺傷事件の犯人、植松聖
メディアでは身勝手な犯行と報道されてきたこの事件。
しかしその根源には植松氏の信じる正義に対する強い考えを感じる…

人を殺してはいけないのは至極当然であり、植松氏も理解している。
しかし「人」とはどのような存在か、植松氏にとっての被害者達は人ではないという考え…

入居者の人を助けた際、保護者からお礼を言われなかった。
余計なことをしやがって」という雰囲気を感じたという。
そしてそれに気づき、凄いことに気づいたかのような思いに駆られ、作られたのがこの正義への思想だ。

この事件の公判は…
危険な思想に触れてしまうことになるが、追いかけていきたい。

〇ビンタ一発は暴力ではない

男のほうが力は強いんで、対等だったとは言いません。
ただ当時は俺、彼女に暴力をふるったとは思っていなかったんですよ。
当時はビンタは3発目から暴力だという感覚で、1発は暴力になると思っていなかったんです。
自分が子供の頃、暴力が身近にありすぎて、感覚が一般の人と違うんです。

石巻3人殺傷事件の犯人、千葉祐太郎

暴力が身近にあった生育環境だった千葉氏。
DVが許されることではないが、暴力に関する感覚が歪んでしまったというのは理解できてしまう…

〇総評

Bランク

すっかり報道が落ち着いたあの事件の数々…
ただの殺人鬼という側面ではなく、犯人達の実像を知ることができた一冊だった。

ただドップリと浸かると彼らの思想、歪んだ正義は危険なものだと言わざるを得ない

そして記事にはしなかったが無実を訴え続け冤罪疑惑のある新井竜太
彼の事件は今後どのような進展を向かえるのか、注目していきたい。



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この記事を書いた人

2011年から大好きなゲームから旅行に読書などを雑に記録。チラシの裏にでも書いておけな記事が多い。

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