ぼくらはみんな、呪われている
○MYベストシーン
呪いも、ボクも、僕自身だ。
そのありのままの全てを受け入れよう。
この呪いを、自分の大切な一部として。
○10ヶ月積むとか呪われている
昨年の5pb夏のDLセールにて購入。
安かったのでDLしたはいいものの、
閃の軌跡と同様に埋もれた…
そして先月の積みゲー崩し月間にてプレイっ!
無事に攻略を終えたわけなんだが、
やっぱり10ヶ月も序盤で積んだだけある…
癖の強い作品であった(`・ω・´)
○読んで楽しむ…だとッ…
まずシナリオ、キャラクターなどを評価する前に
当作品がノベルアドベンチャーだということを知っておいて頂きたい。
テキストを読んで楽しむゲームなのだ。
ぬるついた言葉の全ては異国の言語、
届かない心の声は歯車の軋み、
壊れてひび割れたガラスの破片を
紡いでできたがらんどう
なのにこの癖の強いテキストっ!
とにかく言い回しがくどく、すんなり入ってこない…
ノベルゲーとしてまず癖があると思うのだ…
○キーワードは「呪い」
現実はいつも残酷で、世界はいつだって手遅れになる。
特別な力なんて、あってもなくても、呪われた世界は終わらない。
当作品の主要人物は「呪いの痣」を持つ少女達。
それぞれがタブーを犯すと死ぬという呪いを持っている。
呪いに振り回される少女達の物語
オカルト要素がメインってのも癖が強いわけだ(゜∇゜)
そして呪いの対価として得られる常識外な超常現象めいた「能力」。
「高速の思考力」によるスローな知覚(ザ・ワールド)
一度見た他者の動きを完璧に再現する、運動の再現
そして「未来を見通す」力までッ!
オカルト要素を受け入れられない人はおそらく合わないだろう…
根本的な設定から人を選ぶゲームかも知れない。
○だが☆だッ!
百合要素だから癖が強いッ!?
主人公は和久津 智
上の画像の黒制服の子である。
各ヒロイン、5人と懇意な間柄になれるッ!
確かに百合は癖があるだろう。
しかし問題ないッ!当作品はもっと癖が強いッ!
智は男の娘ッ!女装男子系だッ!
智の呪いが「本当の性別を知られてはならない」だからなのだが、
主人公の設定までも癖があるわけなのだ…
○大魔神セクハラン
そして呪い持ちの主要キャラ達も個性派揃い!
脳筋、KY、後輩属性、不思議系、アングラ住人…
歩くセクハラレズまで(゜∇゜)
同性愛至上主義の花城 花鶏。
結構な頻度、どんな場面でも下ネタをブッ込んでくる。
いゃ、僕は大歓迎なんだぜッ!
当作品の中でも一番スキなキャラだしなッ!
ボケキャラとしても優秀ッ!
わたしが、弱くなることを恐れずにみんなを信頼できたら…
こんな事態は招かずに済んだかも知れないのに!
そして花鶏ルートは一番スキなルートでした。
自身の呪い、他人に助けを求めてはいけない
普段の傲慢さやプライドの高さは偽りの姿というそのギャップっ!
ボクは一番好きなキャラクターなんだけど
合わない人には合わないだろう…
○僕らは同盟だ
しかしここまでの癖の強さを乗り越えられたときッ!
この癖の強さが魅力へと変わる!
社会からあぶれた僕たちは、社会の裏側に生きる。
それぞれが抱える呪いに違いはあれど、
みな呪いの障害から個性的な性格と孤独の道を歩むものばかり。
花鶏の傲慢な仮面は上記の通り。
他にも白鞘 伊代は固有名詞を呼べないという呪いから
同級生たちに対して「アナタ」や「キミ」としか呼べない。
これでは関わろうとする人もいなくなり学園内で無視されるのは必然。
空気が読めないというのもずっと無視され続けたことが原因であろう。
主人公の智も呪いを踏むリスクを減らすため自ら人を避ける。
そして女の子としてたくさんの秘密と嘘を重ねることに葛藤してきた。
呪いに縛られた僕らはみんな、独りぼっちだった。
出会うことで、孤独の底を抜け出した。
明るい空のしたを、誰かと笑いながら歩く。
特別な出来事なんて何もなくても、
幸せだと思える時間を知った。
手に入ってやっとわかったんだ。
僕はずっと淋しかった。
呪いによる障害と孤独
それを同じ境遇の女の子達がフォローし合い、呪われた世界を生きていく。
「呪い」と「呪いにより生じる強い個性」
癖の強い設定を本当にうまく活かしている。
このクセの強さこそ当作品の魅力だと思う。
○総評
Bランク
女の子攻略型のギャルゲーではなく、完全なアドベンチャーゲームでした。
序盤のクセの強さに折れずプレイしていくと、
いつの間にかそのクセの強さがクセとなるッ!
なんとも不思議な作品であった。
コメント