本当に好きならばやれる
○MYベストシーン
こんな商売として成り立っていないものを、
安易に将来の「職業」として選ぶのは危険です。
即刻やめたほうがいい。
裕福な人間でない限り、近づかないのが正解です。
○概要といきさつ
著者は大塚明夫。
メタルギアソリッドのスネークなど有名な声優さん。
東京の職場近くにアニメ関係の専門学校があり、
学生さんたちをよく見かけた。
そして学生さんたちの会話を聞いていると思うのだ…
特に声優学科っぽい人たち…
甘い見通ししてんなーと
社畜として働いているボクの100%妬み
好きなことをしてお金が貰える。
さらに女の子達からもチヤホヤされるッ!
夢を追いかけその業界へ飛び込もうとする
学生達がただただ羨ましかったのだ。
しかしこの本を読んで確信した…
今の社畜な生き方で…まぁよかったかな(゜∇゜)
○声優って…なんだ?
人は何をもって「声優になった」と言えるのでしょう。
声優という肩書き自体に「声の仕事を得る」ための効力はない。
声の仕事を声優と呼んでいるだけなのですから当然です。
声優として事務所契約しても仕事がないなんてザラ。
毎月自動的に声の仕事が入ってくるわけではない。
人気声優と対等に取り合っていく過酷な競争業界。
(声優以外にも俳優やアイドルまで参入してくるし…)
社畜であれば自動的に仕事が振り分けられる。
しかも今は管理系の事務仕事なんだからなおさら。
ボクには競争業界で生き残れる自身ないな…
○社会人になれば分かる…声優のギャラ事情
新人が1クールの主役に抜擢されても1話1万5千円。
12話で合計18万円。作品の転用料などで大体43万円。
ただし3ヶ月みっちりやってこれです。
学生の頃なら「意外と貰ってるッ!」と感じていただろうが
社畜を経験してみてこの低賃金っぷりに驚く。
主役級でコレとかマジでありえない…
ボーナスもないし、残業代もでないんだから…
賃金面から見ても厳しい世界だ…
○生産社会を諦めた行き場のない人間達
生産社会において普通に仕事ができる人は絶対そちらをすすめたい。
こちらに来るのであれば、生産社会でいらない人じゃないともたない。
だってあっちに行かれねぇもん、こっちで頑張らないとしょうがないもん、
くらいに思えなければ、この何の保障もない、理不尽には耐えられない。
まっとうな社会に対してしっかり諦めを抱く
それぐらいの覚悟がないとやっていけない。
そしてちゃんと稼げていけるのかについても別問題。
本当に好きでこれしかないというレベルじゃないと
安易に近づいていい世界じゃない…
ボクはまだもう少し生産社会で頑張ろうと思う。
○総評
Bランク
みんな憧れる業界のことについて今一度考えさせられた一冊。
みんなちやほやされたいし、好きなことをして稼ぎたい
ただそういう世界はハイリスクハイリータンだということを
しっかり頭の片隅に入れておかないとな…
実際に長年声優業界を見てきた大塚さんだから響く内容の数々に
声優業界というか仕事についていろいろ参考になった。
今のボクは覚悟もないし社畜でいいやと再確認できました。
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